人事評価制度(目標管理)
人事評価制度(目標管理)

6.人事評価制度の設計
 自分の仕事の成果、自分の価値がどのように会社に認められるのかは、働く社員や職員にとっては、正に最大の関心事です。
自分の真価が正しく認められたとき、喜びとともにまた新たな意欲・希望が沸いてきます。
一般的に人事評価制度は、人材である社員や職員の現状の能力や業績に関する情報をまとめ、育成(能力開発)と選別(処遇や社員の適正配置)に役立て、能力や業績の促進や組織の活性化を通して、会社の目標の達成をはかることを目的としています。しかし、中小規模組織ではそれ以前に、経営に必須の「意思の伝達と共有」を図るものとして位置づけることだと考えています。
 一般的な人事評価要素は、成果(業績)、能力、プロセスの3つです。プロセス、能力から派生して行動様式、顕在能力があります。
 その他、年功、職種、職務などの評価項目を使う場合もあります。
人事評価制度として多くの企業が採用しています目標管理制度と成果の上がる行動につき評価するコンピテンシー評価をご紹介します。

(目標管理制度)  

  1 目標設定による業務遂行目標の明確化
 2 適正かつ客観的な評価基準の明確化
 3 経営参画意識の高揚 

成果志向マネジメント、双方向コミュニケーション、社員・職員満足の向上

企業全体の業績・利益向上

 一番のねらいは「目標設定による業務遂行目標の明確化」することにより、企業や施設の進むべき方向性を示し、その結果企業、施設全体 の業績を向上させることです。
 評価のためだけに目標管理を行うのではありません。むしろ、成果志向を強める場合や目標設定面接や評価面接を通して上 司と部下の双方向コミュニケーションを促進し、経営への参画意識を高めることによって社員・職員満足を向上させることができます。「適正かつ客観的な 評価基準」を明確化し、 評価と連動することで納得性が高まりますが、評価は加点評価とします。

 

1) 目標は会社(上司)の経営目標、ビジョン、部門ミッションなどの目標とリンクしているか?
2) チャレンジングな目標であるか?(現状維持+αであるか)
3) 達成可能な目標であるか?
4) 目標は重点的なものを5つ程度とすること  
5) 長期目標と短期目標のバランスをとること(目先の目標に偏重しない)  
6) 共同目標の連携による効率的な目標達成へ配慮しよう
7) 資格等級と専門職ランクによる目標レベル(難易度)を変えよう
 

B目標達成の評価の仕方

1)達成度評価における大原則
 達成度評価における大原則は、達成内容を量的な達成度と質的な達成度の2つでみ、状況の変化に評価が影響されないということです。
 あくまでも、最初に決めた達成基準に対して、どうであったかを判断することであり,途中の状況の変化は評価後のに達成内容と原因の分析でやるべきです。
達成できたか否かの根拠を考えることは重要なことですが、達成度を評価する上では、この要素は排除します。

2)達成度評価における留意点
  1. 途中の状況変化に影響されないような指標を選ぶ。
  2. ある程度予測される環境変化を見込んで、目標設定する。
  3. 予測の立たないものについては、いくつかのシナリオを設定
       し達成の姿がイメージできるようにする。
  4. 目標の変更があるときは、中間面接ではっきりさせる。
    (今までの目標の清算と新しい目標のウエイトなど)
  5. 達成基準を明確にし、あとから計測できるように表現する。
    (計測できれば、上司部下の評価にズレは生じない。)

3)達成度評価の流れ
  1. 目標設定と確認
   目標面接で目標を設定し、その到達水準と難易度(等級と比
    較して1ランク以上高いか低いか)、そして各目標別のウエイトを
    明記し、上司・部下ともに確認する。
  2. 各目標ごとに定量的、定性的に評価する。
  3. 目標の難易度を加味して修正する。
  4. 加重平均する。

  達成度
  期待以上  期待通り 期待以下 業務に支障
高い目標 (職務) B 
標準目標(職務) A  B  C 
低い目標(職務) B  C   D

 

 

 
お問い合わせ
高塚社会保険労務士
事務所
神奈川労働保険事務組合
〒225-0011
神奈川県横浜市青葉区
あざみ野1−32−7
ヒラノマンション401号室

横浜の社会保険労務士
事務所

TEL:045-903-4602
FAX:045-903-4626